医療法人社団 登侑会 おのだ皮膚科

〒220-0073 横浜市西区岡野2-5-18
サミット横浜岡野店2F 横浜医療タウン
相鉄平沼橋駅徒歩7分、横浜駅徒歩15分

診療時間
月・火・木・金:9:00-12:30/14:30-18:30
土曜:9:00-13:00
 休診日  
水曜、日曜、祝日

 

045-323-3553

光線治療(紫外線治療)について

種類

皮膚病に用いる紫外線治療には、以下のようなものがあります。

  • PUVA療法
  • ナローバンドUVB療法
  • エキシマライト
  • エキシマレーザー

 

当院では、

-全身などの広い範囲での治療にはナローバンドUVB

-狭い範囲の病変の治療にはエキシマライト

-より狭かったり、治りが悪い病変の治療にはエキシマレーザー

という位置付けで使い分けしています。

全身型ナローバンドUVB

エキシマライト(現在使用しているのは、右側の白い機器)

エキシマレーザー
(2023年12月〜)

PUVA療法について

僕が皮膚科医になった四半世紀前は、もっぱらPUVA療法が行われていました。

 

UVAを用いる治療は、通常、UVA単独で用いることは少なく、psoralen(ソラレン)という紫外線の感受性を高める薬剤を塗布した後、波長の長いUVAを照射します。ソラレンの頭文字pとUVAでPUVA療法といいます。

ソラレンを外用後、光線を照射するまでに少し時間を要すること、治療が終わった後もしばらくの間紫外線に注意しないといけないなどちょっと煩雑であることから、ナローバンドUVB療法が主流になった今では、以前に比べて用いる機会は減りました。

 

※当院では、開業当初より「テルモ・クリニカルサプライ社のデルマレイ200」を用いてきましたが、現在は使用しておりません。

 

ナローバンドUVB療法について

UVBの波長の中で、311〜312nm(ナノメートル)というきわめて狭い領域の波長を用いた治療法です。この波長領域が、いろいろな皮膚病に治療効果が高いことから、PUVA療法に代わって用いられるようになりました。

従来の紫外線治療よりも効果がよいだけでなく、副作用や治療時間が少ないと言われています。白斑、乾癬、類乾癬、アトピー性皮膚炎、痒疹、円形脱毛症などに用います。

 

ナローバンドUVBを初めて使用したのは、大学病院に勤務していた時でした。

15年以上も前の話になりますが、当時、病棟医として勤務していた時に、入院加療していた全身性の乾癬の患者さんに初めて使用した時に、それまでの治療との違いにびっくりしたものです。

 

現在、当院で使用しているのは、Waldmann社の「UV 100L」という全身型の機器です。

 

エキシマライト、エキシマレーザーについて

開業してからは、より狭い範囲に、より効率的に効かせることのできる治療機器が必要になりました。

 

2014年9月に、エキシマライトの1つである「308エキシマーシステム」を導入しました。

「308エキシマーシステム」は、比較的狭い範囲の病変に、体への影響が少ない308nmという限られた波長を、より強く安全かつ効果的に治療できる機器です。

 

2019年2月には、2代目(2台目)のエキシマライトであるexciplexを導入しています。

初代に比べて、軽くなり、短時間での照射が可能になりました。現在も、現役で使用中です。

 

そして、2023年12月に、エキシマレーザー「PALLAS」を導入しました。

エキシマ「ライト」が拡散光であるのに対して、「レーザー」ですので単一波長の機器です。

導入時現在、日本で持っているのはまだ10数施設のようです。

 

PALLASは、1照射野が、1.5cm角とかなり狭いので、「浅く広く効かせるexciplex、狭く深く効かせるPALLAS」という位置付けで使い分けをしています。

 

(以下、「PALLAS」のメーカーHPより抜粋・改)

エキシマレーザー「PALLAS」は、311nmの紫外線波長帯のレーザー光を照射できる世界初で唯一のチタンサファイアレーザー。

UVBの波長(280~320nm)ではターゲット型の波長はこれまで308nmにほぼ限定されていました。

パラスは311nmの波長をレーザーで高輝度照射ができる最新の紫外線レーザーです。エキシマランプ(308nm)では治療しきれなかった病変に対する次の一手として、新たな選択肢となります。